フラッシュバック再び
数日前、仕事から帰って夕食を作りながら、テレビを見ていました。
NHK Eテレの「ハートネットTV」の『精神疾患の親と暮らす子どもたち』です。
父がお酒を飲んで暴れる人だったため、母は私が中3の時にうつ病を発症しました。
当時の社会は今のようにうつ病に対して理解がありませんでしたし、精神科に通院するというのは普通ではないことのように思われていたので、母のことは誰かに相談できませんでした。
苦しんでいる母を見て、「私がしっかりして、一人で母を支えなければ!」と決心しました。
テレビを見て、「私と同じように誰かに相談できず、一人で親を支えるという重荷を負ってきた人たちがいるんだなぁ」
そう思った瞬間、フラッシュバックが起こりました。
辛かった記憶が次々に蘇り、自分で感情をコントロールできなくなり、声をあげて号泣してしまいました。
しばらくして泣くのがおさまったとき、息子が帰宅しました。
私の顔を見て驚いていたので、
「またフラッシュバックが起きちゃったよ(>_<)」と話しました。
「自分にフラッシュバックの経験がないから、どんなふうになるかわかんないんな。」
と息子が言うので、初めて詳しく話しました。
映画館の最前列に座り、スクリーンいっぱいに自分の辛く苦しかった記憶が、こと細かに映画となって上映されているような感じです。
そこには、普段はすっかり忘れている細かいことまで映し出されます。
それは視覚だけではなく、殴られて床に倒れたときの床の感覚、つまり触感まで再現されます。
今回はスクリーンいっぱいに、キレて手がつけられなくなった父の形相がアップで映し出され、続いて、殴られている母の様子、次には父が私に向かって恐ろしい顔で責め立てている姿が映し出されました。
普段はすっかり忘れているような細かい場面までもが映し出されるんです。
それと同時に私の心臓がバクバクし始め、呼吸が苦しくなって、感情をコントロールできなくなって、声をあげて泣き始めてしまいました。
「シクシク」ではなく、思い切り声をあげて泣いてしまうのです。
気がつくと、私は
「たこの責任じゃないから。両親が不和なのは、たこの責任じゃないから。」
と言いながら泣いている自分に気づきました。
そう、今回のフラッシュバックでは、父が母に対する憎しみを私にぶつけて、私が母の代わりに責め られていたときのことが再現されていました。
「両親の不和は自分の責任じゃないのに、なんで自分が責められなければならないんだろう」
と思っていた気持ちが蘇りました。
フラッシュバックの辛いところは、ただ単に苦しい記憶の再現だけではなく、そのときの辛い気持ちまで追体験しなければならないところです(∋_∈)
お医者さまによれば、子どものときの記憶が消えることはないので、フラッシュバックは一生治らないとのこと(┳◇┳)
こんな状態が一生たびたび起こるなんて、イヤだなぁ…
でも仕方ありませんね。
PTSDと共存しながらでも、前向きに明るく生きていかなければ!
今後私のような思いをする人が、出ないことを心から望みます。
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