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成人が第二言語を習得すること〜乾杯

一昨日の木曜日も、とてもあわただしい1日でした。

朝1限から大学の手話通訳をし、それから病院へ行って脊柱管狭窄症の診察を受け、それから小学校の保護者会と個人面談の手話通訳をし、その足で久我山のテンダー手話教室へ行き、「聴覚障害者のための手話で行う日本語講座」で「テ形の応用」の講義をしました。

◆「ワインが買ってある」
◆「歯ブラシを買ってある」

同じ「買ってある」なのに、一方は助詞の「が」を使い、もう一方は助詞の「を」を使うのは何故か。

◆「〜してしまう」には2種類の機能があること。

などなど、いろいろなお話をしました。

なんと言っても嬉しかったのは、熱心に通ってくださる受講生さんの日本語力がアップしたこと(^o^)/(^o^)/

私の講座では、
「間違えることは恥ずかしいことじゃないので、安心して間違えてください!」
とお話していますし、受講生さんが間違えても絶対に怒ったりしません!!

なぜなら…
「成人が第二言語を学習するときに、間違えるのは当たり前のことだから」
です!!

私は日本語教育能力検定試験に合格してから、約5年間欧米のビジネスマンに日本語を教える仕事をしていました。

私が教えた外国人の生徒さんたちは、みんな、私とは比べものにならないほど優秀な方たちばかりでした。

ハーバード大学の大学院を卒業して、日本の鹿島建設に研修に来ていたペリーさんは、幕末に黒船で日本に来たペリー提督の6代目でした。

ドイツ人の保険会社社長のヴェルターさんは博士号を持ち、ドイツ語・英語・フランス語・イタリア語の4ヶ国語に堪能(たんのう)な方でした。

そんな優秀な方たちでさえ、日本語を習得するのに、とても苦労していました。当然間違いもたくさんありました。

でもそれは、彼らが優秀じゃないからではないんです!
成人が、母語以外の言語を学習するのは、それだけ難しいってことです!

それなのに、「聴者が手話を間違えると怒るろう者」がいたり、「ろう者の書く日本語の文章の間違いを見て、バカにする聴者」がいるのは、とても残念なことです(>_<) 他人を責めたり、バカにする前に、自分は母語以外の言語(例えば英語)がどれだけ使えるか考えればいいのに… そうすれば、第二言語を習得することの難しさもわかり、もっと優しくなれるのに…と思います。 話を戻します。 私の日本語講座では、その日に学んだ表現を使って、自分で短文を書いていただきます。 それは、説明を受けて、わかった気になっても、自分で実際に使ってみないと定着しないからです。 一昨日の日本語講座でも、いつものように受講生さんに短文を書いていただきました。 でも書いていただいた文章を見たら、いくつか間違いがありました。 そのとき、私はすぐに直さないで、しばらくそのままにしてみました。 すると、受講生さんは、 「なんかヘンだな…」 と言ってしばらく考えたあと、私の力を借りずに完璧な文章に書き直すことができたんです! 私は嬉しくて嬉しくて、たまりませんでした(^o^)/(^o^)/ 日本語講座の後、帰りにコンビニに寄ってお酒を買い、家に帰って、遺影の母にもお酒をついで、乾杯しましたo(^-^)o 嬉しいなぁ。 教師冥利(みょうり)につきるなぁo(^-^)o 約30年間、青山学院大学で楽しそうに教鞭(きょうべん)を執っていた母なら、きっと私の気持ちをわかってくれると思います。 わかってくれるよね? 博子ちゃん! 生徒さんができるようになると、本当に嬉しいね(*^o^*)

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