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「ろう者と聴者の懸け橋に」の読書カード

今年2月18日に大月書店さんから「ろう者と聴者の懸け橋に」を出版して、9ヶ月経ちました。

その編集者さんから、久しぶりにメールをいただきました。

「読者カードが届いたので、転送します。
こうした感想を読むと、うれしくなります。」

その読者カードが、添付した写真です。
嬉しいなぁ、本当にありがとうございます💕

この本を出す時、私は相当の覚悟を決めて、書きました。

「聴覚障がい者」っていうと、皆さん「ろう者」のことばかり話題にしますが、実際は「ろう者」「難聴者」「中途失聴者」「人工内耳装用者」がいらっしゃいます。
私はそれぞれの立場の方からご相談を受けて一緒に涙してきたので、偏ることなく公平に書きたいと思いました。

さらに、一般企業に就職している聴覚障がい者さんは、聴者の上司から「日本語がおかしい!」「本当に高校を卒業してるのか?」などと言われることが多く、正しい日本語の力を身につけることの必要性を感じています。

ところが手話指導をするろうの講師、特に日本手話を尊重しているろう者の場合は、違います。
日本語がすごく間違っていても、誰からも指摘されないので、「自分には正しい日本語の力がある」と思い込んでいる方が多いのです💦

先日、手話通訳者の研修に講師としていらした「手話ニュースキャスター 兼 日本手話の学校の教員」の方も、そうでした。
研修のパワーポイントのスライドには、日本語にはない単語がたくさん書いてありました。

間違ったまま知らん顔をすることはできないな、と思ったので
「その単語は違います。ここをこう変えないと、正しい言葉になりません」とお伝えしました。

その他のスライドにも、助詞の使い方の間違いがいくつもありました。
でも研修中に指摘すると研修が進まなくなってしまうし、恥をかかせるのもどうかなって思って、休憩中にろうの手話ニュースキャスターさんのところに行きました。

「スライドの助詞が違っています。『の』は、格助詞の『を』に。そしてここには、手段を表す格助詞の『で』を加えないと、全く違う意味になってしまいます」
そうお伝えしたのですが、ろうのキャスターさんに「シッシ」と手で追い払われてしまいました😱

プライドが高い方だったのでしょう。
自分の日本語の間違いを指摘されるのは、イヤだったのでしょうね。

これがテンダー日本語教室の生徒さんだったら、間違いを指摘して解説すると喜んでくださるのですが。

あんなに間違いがあって、手話ニュースは大丈夫かなぁ。
ろう学校での板書が間違っていて、ろうの子どもたちへの影響は大丈夫かなぁ。

ともかく、ご本人に学ぶ気持ちがないのなら、そのままにしましょう。

テンダー手話&日本語教室の生徒さん、本を読んでくださる方々には、心を込めて正しい文法や文型をお伝えしていこうと思います。

読者カードを書いてくださった方、どうもありがとうございました🙏💕

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