逃げ場
先日、地元の手話講習会の指導と手話通訳を終えてから、荻窪にあるクリニックへ行きました。
「PTSD(心的外傷後ストレス障害)」の治療のためです。
テレビドラマで酒乱の父親が暴れている姿を見たり、講演会の手話通訳のときに家庭内暴力の話が出たり、大学の講義の手話通訳で児童虐待やDVの話が出る…などがきっかけとなり、自分の経験が次々に蘇ってきてしまいます(>_<)
子供の頃から父がお酒を飲んで暴れたときの様子や母が殴られている様子、自分が殴られて床に転がったときの床の感触などが次から次へとフラッシュバックし、苦しむという病気です。
フラッシュバックが完全になくなることはないようです。
いろんな辛いことの中で、私が妊娠中に「お前のお腹の子供なんか死んだってなんだって構わない!」と言われて殴られたことが、一番辛かったなぁ…と思います。
実は私が生後2ヶ月半の時にも、父は全く同じことを言っていたそうです。
38度の熱のある赤ちゃんだった私を母から奪い取り、お正月の寒い日に外に連れ出したときに言った言葉が、
「俺の子なんだから、死んだってなんだってかまわない!」
私の母に言ったセリフを何十年かあとに、今度は自分の娘に言うなんて…
幼いときからいつも両親の間に入り、矢面に立ってきました。「逃げちゃいけない!」「自分がしっかりしなくちゃ!」と、幼い頃から自分に言い聞かせてきました。
でも、今のクリニックに通うようになって、生まれて初めて逃げ場ができたような、そんな安らいだ気持ちになれました。
自分の育った環境に文句をいうのではなく、どんな経験も、すべて自分の糧にしていきたいと思います(*^o^*)
Posted in 日記 | No Comments »
母の視線 »
コメントを残す