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聴覚障がい社員さんへの日本語研修

仕事が立て込んで、睡眠時間が取れなかった10月が終わりました。
10月4日に退院して、翌日から手話通訳と手話指導を再開しました。

10月後半はEPA経済連携協定に基づく国の事業で、
日本で看護師や介護福祉士として働く予定のフィリピン人候補生への講義をし、
その数日後には、株式会社IHIさんで聴覚障がい社員さんへの日本語研修
「格助詞(2)で・と・より・から・まで」をおこないました。
日本語の助詞の使い分けは、とても難しいのです。

その2日後には、日本瓦斯株式会社さんで、
今年で8年目となる聴覚障がい社員さんへの日本語研修が
10:00〜17:00まであり、3コマおこないました。
①「使役 書かせる・食べさせる」
〜動詞に「せる」をつける時と「させる」をつける時があるので、
そのルールを学びます。

②「日本語の受け答え(1)」
〜「今日、そちらに伺っていいですか?」「あ、今日はちょっと…。」
聴者の日本人の、このような自然な受け答えを学びます。

③「中級から上級の日本語(1)」
〜日本語でよく使う「〜ではないだろうか」など、
日本語の文型の【意味】を教えるのは簡単なのですが、
文型の【接続の仕方】が難しいのです。

*名詞(なの)➕ではないだろうか。
→風邪(なの)ではないだろうか。

*イ形容詞の普通形➕のではないだろうか。
→お腹が痛いのではないだろうか。

*ナ形容詞(【な】の)➕ではないだろうか。
→もう元気なのではないだろうか。

*動詞の普通形➕のではないだろうか。
→もうすぐ帰ってくるのではないだろうか。

日本語教育では国文法と違い
名詞の前が【イ】の場合(例:おいしい)を【イ形容詞】
名詞の前が【ナ】の場合(例:キレイな)を【ナ形容詞】と言います。

日本語の文型を指導する場合は、このように分類して指導します。
*名詞
*イ形容詞
*ナ形容詞
*動詞
日本語教育では、それぞれの接続の仕方を教えるのが大変です。

日本瓦斯株式会社さんでの日本語研修はもう8年目で、
聴覚障がい社員の皆さんの日本語力がとても上達して嬉しいです。

「最高の日本語研修にしたい」と思うと、どうしても準備に時間がかかり、
早朝や深夜に黙々とパワーポイントを作るので、睡眠時間が削られます。

研修後、「楽しくて勉強になった」と言っていただけると、
全ての苦労が報われます。

最近テンダーのろう者の生徒さんから
「日本語教師ではない聴覚障がい者の人が、
Youtubeで間違った日本語の授業をしていました」とか、
聴者の生徒さんから「区役所の手話講習会で、ろうの講師の先生が
日本語について間違った資料を配布しています」などの
報告を受けることが増えています。

日本語を教えるためには、文法、語彙、表記、音声など
日本語の専門知識がないと正しい指導は絶対にできないのです。

日本語をとても大切に思っている私としては、
専門の勉強をしていない方々によって
間違ったことが広まってしまうことを大変心配しています。

教える時間の何十倍も自分が勉強しなければならないのは大変ですが、
正しい指導によって、聴覚障がい者さんが日本語の力をアップさせて
どんどん上達する姿を見るのは、とっても幸せでやりがいを感じます。

写真は日本瓦斯株式会社さんの本社ビルにある、
等身大の(?)出川哲朗さんパネルです。
無事に正味6時間の日本語研修を終えて、
パネルを見たら,なんだかホッとしました。

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