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住民基本台帳による支援措置 解除

嵐のような7月〜8月が終わりました。
私を一人前の日本語教師として育ててくださった恩師からのお声がけで、
7月〜9月2日まで、かつて勤めていた日本語学校に復職しました。

でも通常のテンダー手話&日本語教室の授業や
早稲田大学エクステンションセンターでの講義、企業での日本語研修、
そして手話通訳。それから10月に出版する手話の本の原稿の仕事も重なり、
睡眠時間が1時間半、なんて日が何日もありました。

さらに父の急逝。
いくら絶縁していたとはいえ、実の娘でないとできない手続きが
いっぱいいっぱいありました。
人が亡くなるとやらなければならないことがたくさんあるのは、
皆さまもご存知の通りです。

でも他の方はしなくていいのに、
私だけがしなければならない手続きがありました。
それは「住民基本台帳による支援措置」(通称DV等支援措置」です。
配偶者からのDV、親から幼い子どもへの虐待、ストーカーからの被害。
これらから被害者を守るための措置です。

かつて私が現在の自宅兼教室に引っ越したとき。
私が転居したことを知らない父が、私の元の住所を訪ねたそうです。
そして私が父に内緒で転居したことに激怒して、
私が手話通訳者として登録している市役所の障がい者支援課に行ったそうです。

「鈴木隆子の引っ越し先を教えろ」
対応した手話通訳派遣担当の職員さんは「個人情報なので教えられません」
そう言ってくださったのですが、父はその後も障がい者支援課に
「私の手話通訳の派遣先を教えろ」と言ってきたそうです。
担当者さんは
「聴覚障がい者の個人情報にも関わるので教えられません」と
断ってくださいました。

それでも父は諦めず、再度障がい者支援課に「通訳者会の連絡先を教えろ。
それができないなら、市主催の行事や講演会で
隆子が手話通訳を担当することになったら、自分に連絡しろ。
自分も市民なのだから参加できるのだから」と言ったそうです。

こんなに障がい者支援課の方にご迷惑をおかけするのであれば、
登録手話通訳をおりようかな?とも考えました。
ちょうどその頃、生徒さんからDV等支援措置を勧められたのでした。

この手続きは毎年更新するのですが、終わる時がきました。
私は市役所の窓口で
「加害者が亡くなったので住民基本台帳による支援措置を解除しにきました」
そう告げると、職員の方は満面の笑みで
「良かったですねえ。娘という立場から複雑でしょうけれど。
これからの人生を考えれば、安心して暮らせますものね。
住所が近いから、お父さんとニアミスして怖い思いをしたこともあったでしょう」
そう言ってくださいました。

その温かい言葉を聞いて、涙が出てきました。
そう、私はずっと怖い思いを我慢してきたのでした。

初めて会った職員さんは見ず知らずの私の心に寄り添ってくださいました。
その時、新約聖書ローマ人への手紙12章5節の言葉が浮かびました。
「喜ぶ者と共に喜び、泣くものと共に泣け」

この市役所の職員さんは、まさにこの言葉を実践なさっていました。

そうだ!これからは私もこの方のように生きよう。
感謝と共に、心に決めました。
本当にありがとうございました。

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Posted in 日記 | 2 Comments »

“住民基本台帳による支援措置 解除” への2件のフィードバック

  1. 山本由紀恵 より:

    なんて言えばわからないですが

    感動してしまいました。
    頑張り屋さんで、素晴らしいと思いました。
    実はこちらもクリスチャンです。

    先程3回も普通のメールで見学したいと申しました。
    最近文章力が弱い聾者と久しぶりに会ってほとんど毎日文章の意味を教えています。
    それでエネルギー消耗しているので
    少し悩んで、
    ここを思い出しました。
    私も学びたいところがありまして
    実はコーダの娘からもメールで傷ついたよと何回か言われたことがあります。

    • 鈴木隆子 より:

      山本さま
      コメントありがとうございます。山本さんもクリスチャンでいらっしゃるのですか!
      とても嬉しいです。温かいお言葉ありがとうございますございます。

      手話でおこなう日本語講座、ぜひご友人といらしてください。
      ただ現在、腰椎変性すべり症の手術で入院中ですので、
      退院しましたら、お待ちしております

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