映画「ライフ・イズ・クライミング」の上映会の手話通訳
映画「ライフ・イズ・クライミング」の上映会があり、テンダー日本語教室に熱心に通ってくださる聴覚障がいのご夫婦と一緒に鑑賞し、上映後のトークショーでは手話通訳を担当しました。
この物語は、28歳で網膜色素変性症となり、その後、全盲となったクライマーの小林幸一郎さんと、相棒で日本人初のアメリカ山岳ガイド協会公認のロッククライミングインストラクターの鈴木直也さんのドキュメンタリーです。
最初は視覚障がい者のボルダリングのチャンピオンさん、という認識でしたが、ロッククライマーとして、アメリカの切り立った赤い砂岩をドンドン登っていらっしゃる映像を見て、手に汗握りました。
また、全盲のクライマーとして世界7大陸の最高峰を制覇した、アメリカ人のエリック・ヴァイエンマイヤーさんも、お二人の共通の友人として出演されていました。
特に心に残ったのは14歳で全盲のとなったエリックさんの言葉でした。
「全盲になったあと、友人が手を引いて学校のカフェテリアに連れて行ってくれた。そこで自分だけテーブルに取り残され、友人たちが他のテーブルで楽しそうに笑う声が聞こえてきた。
その時、【F・O・M・O】の気持ちだった」
【F・O・M・O】とは、
“Fears Of Moving Out “
つまり【取り残される怖さ】とのことでした。
【孤独】はきっと、【人間にとって最も辛い感情】だと思います。
聴覚障がいの方々もきっと、みんなが楽しそうに音声で会話している中に入れず【F・O・M・O】の気持ちを味わっていらっしゃることと思います。
私、手話を学習している方が、必ずしも全員手話通訳者・手話通訳士にならなくてもいいのではないと思います。
通訳にはならなかったとしても、聴覚障がい者の方々の
【F・O・M・O】つまり【取り残される怖さ】を解消する役割は十分担えるはずだと思いました。
舞台の上で、視覚障がい者の小林幸一郎さん、相棒の鈴木直也さん、そして中原監督のトークショーの手話通訳をしながら、
「視覚障がい者のドキュメンタリーを聴覚障がい者の方がご覧になって、それを聴者の私が通訳をして繋いでいる。
なんて素敵なことでしょう。
みんな違って、みんないい‼️」
と感動しました。
トークショー終了後、鈴木直也さん、小林幸一郎さん、中原監督、そしてテンダー日本語教室のろうのご夫婦と私の6名で写真撮影をしました❣️
【みんな違って、みんないい】
これは理想の姿だなって思って、心がホカホカになりました。
また、上映後は、5年前に私が地元の手話講習会で講師をしていた時に担当していたクラスの生徒さんとも再会できて、思わずハグしちゃいました
この映画の上映会に誘ってくださったテンダー手話教室の生徒さん、どうもありがとうございました
この映画で、すごく大切なことを教えていただいた気がします✨
私自身が、人に優しさを注げる人になれますように。
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