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テンダー手話教室(続報)

早いもので、6月最後の日となりました!
グレたくなるくらい蒸し暑い日が続いていますね。

7月開校予定のテンダー手話教室、いったいどうなっているんだろう…と思っていらっしゃる方もあるかと思います。

現在7月11日(月)の開校を目指して、準備を進めています。

教室のホームページも作成中です。

この教室では、過去最も効果のあった外国語教授法と言われる“ASTP(Army Specialized Training Program アーミー スペシャライズド トレーニング プログラム)を参考にしたいと思います。

“ASTP”なんていう言葉は見たことがないという方がほとんどだと思います。

これは第二次世界大戦中のアメリカ陸軍が、敵国の言語をマスターするために兵士に行った、特別なプログラムです。

講師は生徒(アメリカ軍人)と同じ母語のアメリカ人の講師と、これから学ぼうとする言語のネイティブスピーカーの講師(日本語を学ぶなら日本人)の2人です。
ネイティブスピーカーの講師は「ドリルマスター」と呼ばれ、徹底的な口頭練習を行いました。

生徒(アメリカ軍人)は、まず自分たちと同じ母語のアメリカ人講師によって、英語で読解・翻訳などの講義をしてもらいます。
英語での講義なので、内容を完全に理解できますし、質問もできます。

内容を理解したところで、今度はこれから学ぼうとする言語のネイティブスピーカーの「生(なま)の表現」を学ぶのです。

生徒の母語を使った解説と、ネイティブスピーカーによる「生きた表現」。この2つがあれば、非常に効果的に語学学習を進めることができます。

母語による解説のまったくない授業だと、その言語を初めて学ぶ生徒は先生が何を言っているかさっぱりわからず、質問することすらできません(>_<) 私は日本語教育能力検定試験に合格してから約5年間、欧米のビジネスマンに日本語を教えていたときに、「生徒の母語(または媒介語)を使ってキチンと説明することの大切さ」を痛感しました。 「会議室に机があります。」 「会議室で会議をします。」 ↑ 同じ「会議室」という言葉なのに、「に」がつくときと「で」がつくときがあり、ビジネスマンの受講生は納得できませんでした。 こういうとき「学習者の母語や媒介語は使わず、日本語だけで授業をしなさい。例文をたくさん提示して、帰納的(きのうてき)に理解させなさい。」と言われていたのですが、ビジネスマンは英語で質問してきました。 私は、生徒さんが間違った理解をしたら困ると思い、掟(おきて)破りでしたが、英語で「に」と「で」の違いを説明しました。 すると生徒さんは、すっかり納得して先に進むことができました(^o^)/ 子供が言語を覚えるときは、「なぜこういう表現になるのか」という理由がわからなくても、気にせず先に進むことができます。 でも大人は違います。特に知的能力の高い方や論理的な考え方をする方ほど、キチンとした説明を求めます。 私はそのとき「学習者の母語や媒介語を使わないこと」にこだわるより、「学習者がキチンと理解すること」の方を大切にすべきだと痛感しました。 私の教室では、生徒の皆さんと同じ母語の講師である私のほかに、ろう者の「生(なま)の表現」を学ぶためには、ろう講師にも手伝っていただくことにしました。 ※先日HPのお問い合わせフォームから、テンダー手話教室についてお問い合わせいただいた方にお答えしたときには、まだASTPの教授法を取り入れるどうするか迷っていたので、「講師は私、講座は1コマ1時間です」とお答えしてしまいました。 ゴメンナサイm(_ _)m 昨日1日考えて、システムを決めました。 ◆月曜日は午後から夜まで私が担当します。 ◆それ以外に月1回ろう講師のクラスも設定し、月4回 1コマ1時間半のクラスをご都合に合わせて予約していただくことにしました。 ◆つまり、毎週月曜日(祝祭日も開講)の聴者の講師のクラスだけを月4回受けても良いし、聴者の講師のクラスとろう講師のクラスを混ぜて月4回受けてもよいのです。 受講生の方々のご都合とご希望に合わせて選べるようにしたいと思っています。 これからいろいろなろう講師の方々にお声をかけて、毎月違ったろう講師に来ていただき、いろいろな人の手話に慣れていただきたいと思っています(*^o^*)

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